今日は日本の片隅で

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【第四弾】行政書士試験の勉強方法等に関する質問にお答えいたします

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以前、質問箱に寄せられた行政書士試験関連の質問とそれに対する回答を紹介いたしました。

さて、2021年11月14日に行政書士試験の本試験が実施されたわけですが、まだこのブログ上では紹介していなかった質問と回答がありますので、紹介してまいります。

本試験前に公開しろよ

というお叱りはごもっともです。

しかしながら、試験前に公開することで受験生を変に惑わせてはいけないかなと思いまして、公開を自粛しておりました。ですので、本稿は主に2022年に受験を予定されている方向けの記事ということになります。

行政書士試験に関する質問

今回も5つ、質問と回答を紹介させて頂きます。

なお、試験も迫ってきておりますので、残りの質問とそれに対する回答も可及的速やかに紹介いたします。

それではどうぞ!

質問16

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回答16

的中することもあるのではないでしょうか。

模試自体あまり受験していないのでデータが少ないですが、過去には的中させている模試があるかもしれません。少なくとも、自分が受けた模試は当たりませんでした。

全く同じ問題が出題される可能性は極めて低いと思いますが、似たようなテーマは出題される可能性はあると思います。

では、市販模試をやるべきか?と思われるかもしれませんが、必要だと思えばやるべきであり、無理してやる必要はないというのが私見です。

実際、僕は市販模試を一切やりませんでした。

質問17

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回答17

本試験の前に模試を何回受験するかは人それぞれ異なるので、あまり気にする必要はないかと思います。

まず、自分が受験した模試の回数ですが、3回(伊藤塾2回とLEC1回)受けました。最後のLEC1回は余計だったかなと思っています。

次に模試の受験スタンスですが、解答順序を色々と試すというスタンスでした。

解答順序のテストというのは、どのような順番で問題を解いていくのがよいかというのをいくつかパターンを試してみました。自分のミスのパターンも把握できたりするので、そのミスを防ぐための解答順序を考えたりしておりました。

ここからは余談です。

復習についてですが、一肢一肢を丁寧にチェックしテキストに戻るなんてことはしませんでした。解説冊子を見て、過去問で問われたことがあるかどうかをチェックしたぐらいです。過去問で問われたことがない肢は無視しました。なぜあまり模試の復習をしなかったのかと言いますと、模試の復習に時間を割くぐらいなら、過去問の理解を完璧にした方がよいと考えていたからです。これは、先ほど「解説冊子を見て、過去問で問われたことがあるかどうかをチェックした」という部分につながります。

今の勉強の状況を拝見しますと、一つでも多く完璧な知識を過去問や肢別で身につける方が優先度が高いのかなと思います。

大学生の方からの質問でした。

おそらく、Twitterをやられていて、他の受験生の動向などが目に入り、他の方々が模試の結果をアップしているのを見て焦られたのかもしれません。

ですが、回答16でも書きました通り、「必要だと思えば受ければいいし、必要でないと思えば無理して受ける必要はない」というスタンスですので、「あまり周囲と比べないように」という思いも込めて上記のような余談をさせて頂きました。

模試は合格点を取ることが目的ではなく、あくまで色々とシミュレーションをする場と捉えて受験するのが有意義かなと思います。

もちろん、点数を取れるに越したことはありませんが、それよりも改善すべき事項に目を向けるべきなのかなと。

なお、復習に関してですが、模試の復習にかける時間を1としたら、過去問をやる時間を5に設定して時間を割きました。というのも、模試で問われた問題(肢)を完璧にするぐらいなら、過去問で問われた肢を完璧にした方がはるかに点に結びつくからです。

質問18

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回答18

試験種が書かれていないので、行政書士試験と予備試験のいずれについての質問か判断ができませんので両方回答しておきます。

まず行政書士試験の方ですが、1周目、2周目の時は正しい肢の場合は正解の根拠、誤りの肢の場合はどこが誤っているのか、根拠まで示して演習してました。ですので、自分が間違えていた場合には何故間違えたのかを明確にして、その対策をするということをやっていました。その上で、条文知識で間違えたものは該当条文を読みこんだり、判例問題で間違えた問題は該当判例を読み直したりしていました。3周目以降は単純に正しいか誤りかで解答し、自分が間違えた問題と自分的に精度が怪しいと思う問題だけを前述の方法で復習しておりました。

早く回す方法ですが、どこかのタイミングで仕分け作業をしておくとよいかと思います。具体的には、①完全に理解している肢(問われ方が変わっても絶対に間違えない肢)=復習不要、②全く理解できていない肢=何度も復習が必要、③問われ方が変わったら間違えそうな肢or苦手意識がある肢=定期的な復習が必要といった感じです。こうしておくことで復習が必要な頻度がわかるので、演習が必要な肢かどうかを判断できるようになるので回転速度も上がっていくかと思います。

次に予備試験の方ですが、予備試験は7科目あることに加え1科目1000肢以上(民法は2000肢以上)あったので、全ての肢を何度も回転させるというのは不可能だと思ったので、1周目〜2周目は全問やりましたが、3周目以降は全問やっていません。具体的には、重要(頻出)問題のうち、間違えてしまった問題のみをやっていました。そして間違えた問題の復習ですが、問題と解説の写真を撮って隙間時間に見直したり、 条文や判例を見直したりといった感じです。後は、どうしても間違えてしまう問題や理解が怪しい問題などは、ほぼ日手帳に勉強の記録をつけておりましたので、ほぼ日手帳にメモしておいて、定期的に見直しておりました。

上述のとおり、試験種の記載がなかったので、予備試験と行政書士試験の両方について回答いたしました。

もし、使用されている教材がアプリではなく書籍である場合には、まとめて問題を解いてから解答解説を読むという方法をとった方が速度は上がると思います。一問ずつ丁寧にやっていくと本当に時間がかかるので。

1〜2周目はその方法の方がよいとは思いますが、さすがに3周目以降になるとその方法では時間が足りなくなってしまいます。

質問19

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回答19

記述対策用に使用していたのは、同じく「みんほし」の40字記述です。

記述はいきなり40字程度で書くことを意識せずに自由に書いてみて、そこから削って字数を合わせたり、あるいは付け足して字数を合わせるという感じで演習してました。

そして当然のことといえば当然のことですが、問題文を読む際には①「正確に問いを把握すること」と②「正確に問に答えること」を意識するようにしてました。ですので、例えば「誰が」「何を」「どうするのか」ということをチェックしながら読んでいました。もっと具体例を言いますと、例えばR2の問44ですが、問題を分析すると、①「誰を被告として」、②「どのような行為を対象とする」、③「どのような訴訟(抗告訴訟)」の3つが問われていることが分かりますし、これらに点が振られていることが推定できるので、これらの要素を落とさない答案を作成することを心がけました。(これらの部分については円やアンダーラインをつけるなどして目立つようにしておりました。)地味なことですが、本番でミスしないようにするために普段から意識しておくと良いかと思います。

記述に関するインプットですが、巷で言われている通り択一対策がそのまま記述のインプットになるので、普段から条文(とりわけ要件と効果)を意識して正確に記憶すると良いかと思います。

と、偉そうなことを書いておりますが、僕自身、あまり記述対策に時間を割かなかったので有益なアドバイスはできないかなと思っております。

もし、今自分が改めて受験をするとするならば、少しずつでもいいので早い段階から記述の勉強も着手すると思います。理由は、直前にまとめてやろうとすると息切れしてしまうのと、択一の方がなかなか仕上がらなくて焦ってしまい、択一の方に時間を割きたくなってしまい、結果、記述対策が疎かになると思うからです。

記述は、基礎知識がベースになっているのは当然のこととして、限られた字数に上手く収められるという表現力(記述力)も問われていると思います。基礎知識は択一でも吸収することはできますが、表現力の方は訓練しておかないとぶっつけ本番ではなかなか難しいと思いますので、できるだけ早いうちから訓練をしておくとよいと思います。

質問20

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回答20

そんなことはないと思います。

問われるパターンは決まっているので、覚えてしまえば得意にできると思います。 あとは、問題文に記載されている事実が、法定地上権成立の要件を充足しているかをしっかりと検討すれば得点できると思います。

法定地上権が苦手、という方は結構いらっしゃるのかなと思います。

一度マスターしてしまえば、問われるパターンは決まっているので得点源にしやすいテーマです。ポイントは、上述のとおり、そもそも「法定地上権成立の要件を充足しているか?」を検討する訓練をしてみるとよいかと思います。

さいごに

というわけで、いただいたご質問とそれに対する回答、さらに補足説明をさせて頂きました。

既に2022年の試験に向けて動き出している受験生もTwitter上でお見受けしております。来年こそは、その努力が実を結ぶことを切に祈っております。

弊ブログが少しでもお役に立てれば幸いです。

それでは!