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2020年度行政書士試験の結果報告と勉強方法について紹介します

f:id:tidus_tabilog:20201111112344j:plain ついに、2021年1月27日を迎えることとなりました。

2021年1月27日は2020年度行政書士試験の合格発表日です。

早速行政書士試験研究センターのWebサイトにアクセスして結果を確認してみました。

実は午前8時56分くらいにアクセスしていたのですが、しれっと更新されていたので、正答や合格者数等の結果については午前9時よりも前に確認できました。そんなことをやっていたせいで、午前9時を回ってしまい、アクセス過多になったんでしょうねぇ。なかなか合格者の受験番号を確認することができませんでした(汗)

さて、弊ブログをご覧を方は僕自身の試験結果も気になるところではあると思いますが、多くの受験生や初学者の方が気になるのは、勉強方法だと思います。

というわけで、記憶が鮮明なうちに当ブログに勉強方法を残しておくことにいたしました。

本稿では、僕がどのような勉強方法の紹介と、試験の結果について報告いたします。

はじめに

まずお断りしておくと、法律に関して僕は全くの初学者というわけではありません。

勉強方法を紹介する前に、少し僕のバックグラウンドをお話しさせて頂きたいと思います。おそらく、これから法律の勉強を始めようと思っている全くの初学者の方には参考にならないかもしれませんがご容赦ください。

大学は法学部出身

大学は法学部を出ております。

大学生というと遊んでいるイメージが湧くかもしれませんが、僕は割と学業もちゃんとやっていた方で、成績もそこそこ良かった方だと思います。2回生の時に企業法務のイメージをつかもうと思い、ビジネス実務法務検定2級を受けまして、1回で何とか合格しました。

そういうわけで法律の条文は読み慣れていましたし、判例を読むことも少なくなかったので、法律系の資格試験勉強は抵抗なく入っていくことができたと思います。

1点足りずに不合格

ここからお恥ずかしい話をいたします。

10年以上前の話になりますが、実は行政書士試験を受験したことがありました。まだ20代の頃です。

結果は179点で不合格という苦い思い出があります。これは自分の中の暗黒歴史として封印し、口外することなく10年あまりを過ごしてきました。

10年も経つと自分の心境も変化したり、社会も変わったりとするわけですが、2019年秋ごろから、時々行政書士試験のことを思い出すようになってきました。

あの時の悔しい思い、「もし合格していたら今はどんな気持ちだっただろうか?」とか、そういったことを考えるようになったのです。そして、ある先生の言葉を思い出しました。

本試験での借りは、本試験でしか返せない

つまり、不合格だったという事実と悔しい思いは、合格することでしか払拭することができないということです。

1点足りずに落ちたという悔しい思いをこのまま墓場まで持って行ってよいものだろうか?

そう考えた際に、はっきりと「嫌だ!」という自分の中の声が聞こえたので、再び受験することを決意しました。

このように、過去に行政書士試験の勉強したことがあるというバックグランドがあります。もっとも、当時は改正前民法でしたし、行政法も改正前でした。

旧司法試験について

もう一つ、昔話をさせていただきます。

実は、大学3回生の頃から、旧司法試験を受験していました。短答式試験に合格した経験もあります。(もっとも、論文式試験をパスすることができなかったため、こうして法曹ではない職業に就いているわけですが…)

ですので、憲法、民法、商法・会社法に関してはそれなりの下地がありました。

勉強方法について

さて、ここからは実際に行った勉強方法についてお話ししてまります。

まず最初に、使用した教材を紹介し、そこから科目ごとの勉強について紹介してまいります。

使用した教材

主に使用した教材はこちらです。

合格革命シリーズを利用しなかった理由

一言で言えば、「誤植多すぎ!」です。

誤植の訂正は、勉強する側からしてみればストレスでしかありません。解答が間違っていたり、解説が間違っていたりすると、それが誤植だと気づかなければ「これ、解答(解説)まちがってね?」と疑い始め、それを裏付けるために六法をめくったり、テキストを見返したりと非常に時間が奪われます。

六法について

Twitter上で「カラフル六法」というものがちょっと話題になっておりました。 六法に印をつけたり、マーカーを引いたり、書き込みをしたりという、というものです。

これはこれで記憶の定着に繋がると思いますし、良いかと思います。

実際、僕も旧司法試験受験時代には、当時使用していた「成川式択一六法」の民法だけはマーカーを多用しておりました。

さて、今回の行政書士試験では、ポケット六法を使用しておりました。

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ポケット六法に線を引いたり、マーカーを使用したかと言いますと……

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ご覧の通り、何も書き込みはしておりません。特に書き込みなどはせずにそのまま使っておりました。

これには理由がありまして…

学部時代、期末試験に持ち込めるのは書き込みのない六法のみという科目が多かったため、六法に書き込むということに抵抗感があるため、書き込みなどはしなかったというわけです。

科目ごとの勉強方法

ここからは科目ごとの勉強方法についてお話しいたします。

前述のようなバックグラウンドがあるため、全くの初学者の方には参考にならないかもしれません。

民法

つづいて民法です。民法は大改正がされたため、独学でやるには厳しいと感じました。そこで、受験指導校*1を利用することにしました。

ひと通り講義を聴き終えた後は、ひたすら肢別過去問を解き、知識を定着させていきました。

行政法

行政書士試験の法令科目の中でもっとも重要なのは行政法です。かつて行政書士試験を受けたことがありましたが、10年もの間に行政法も改正が行われており、これも独学でやるには厳しいと思ったため、受験指導校を利用しました。

民法と同じく、ひと通り講義を聴き終えた後は、ひたすら肢別過去問を解き、知識を定着させていきました。

憲法

憲法ですが、ほぼ昔とった杵柄です。まず最初に、ざっと肢別過去問を解いてみまして、自分の実力を測ってみました。

10年以上経つというのに、条文知識の問題って意外と覚えているもんなんですね。一方、判例に関する知識はあいまいになっていたり、ここ10年で出てきた憲法判例をインプットしなければならないという課題が見つかりました。

ですので、憲法は判例学習に時間を割くことにしました。もっとも、文献をいちいち当たって一つ一つ学習するのは大変でしたので、受験指導校の講義を聞いて昔学んだことの再確認と、最近の判例のアップデートを行いました。

商法・会社法

商法もほぼ昔とった杵柄です。会社法は、仕事上で会社法を使うことが多いため、会社法だけでなく施行規則もよく見ていたこともあり、知識はさびついてはおりませんでした。もっとも、試験に出題される場所は普段使っているところとは違いますので、肢別過去問を解いてギャップを埋めて行きました。

基礎法学

特にインプットは行っておりません。大学時代に学んだ法学入門ですとか、あとは昔読んだ法哲学の本とかを思い出しながら肢別過去問を解いたぐらいです。

一般知識

一般知識は、先ほど紹介した過去問を解いたぐらいで、何か特別な対策をしたかと問われると特に何もしておりません。

ただ、ニュースは毎日欠かさずチェックしておりました。また、勤めているのがIT関連の業界なので、ITに関する知識はあったので、こちらも特別な勉強はしておりません。こうしてブログをやっていることも知識の補強になったと思います。例えば、ブログのデザインをカスタマイズするのにHTMLをいじったり、CSSをいじったり。あるいは、URLをhttpからhttpsにするためにSSLの対応をしたりといったところでしょうか。

模試について

続いて模試についてです。

まず一般論ですが、可能であれば模試は受けた方が良いかと思います。

自分の実力を図る良いきっかけである事はもちろんのこと、難しい問題が出た際にどのように対応するかリスクマネージメントの練習になるからです。 本番前に経験することで、本番で同様の場面に出くわしても冷静に対処できるよう 経験しておくのと経験しかないのでは本番で大きな差が出てくると思います。

僕が受けた模試は、

  • 伊藤塾
  • LEC

の2校です。

伊藤塾の問題は、比較的素直な問題が多い印象でした。基礎をしっかりと積み重ねていれば得点できるような難易度になっていると思います。対して、LECの方は、受験生の心を折りにくるような問題が多い印象でした。

僕の模試の結果ですが、伊藤塾は2回とも基準点をクリアしていたのに対し、LECでは基準点に遠く及ばないという結果でした。 ただ、よくよく問題文を読んでみると実は過去問で問われている内容の問題が含まれていました。ですので、しっかりと過去問学習をしていれば、基準点をクリアできる難易度に設定されているのではないか、と復習の際に思いました。

なお、市販されている予想模試は購入しませんでした。というのも、9月と10月はFP2級の試験、総合旅行業務取扱管理者試験も同時に進めていたため、市販の予想模試にまで手を出せる時間的な余裕がなかったからです。

本試験を受けるにあたって

アガルートアカデミーの田島講師が本試験を受験する際の心構えについてツイートされた際、便乗して以下のようなツイートをいたしました。

「絶対に合格したい」「絶対に落ちたくない」と気負ってしまうと、想定外の問題が出題された際にパニックに落ちってしまい冷静に対処できなくなってしまいますし、最悪の場合にはそのままズルズルと試験終了まで引きずってしまう可能性も考えられます。

ですので、変に気負わずに試験を受けることをオススメします。

先ほどのツイートに記載した

10年前に、とある試験でこれを経験してから試験に臨む際のメンタルが変わりました。

の部分ですが、この「とある試験」とは旧司法試験のことです。

ある年、答練で合格点をクリアすることもあったり、直前模試でも合格点に届いていたりというレベルにまできたことで、「今年こそ合格できるのではないか?」と思い始めたのです。そして本試験会場にて、「今年は絶対に落ちることができない。」というマインドになってしまったことで、短答試験が始まった途端、頭の中が真っ白になってしまい、問題文が全く頭の中に入ってこないという事態に陥ってしまいました。そして、ようやく落ち着いたと思ったら、今度は「あれ?これどっちだっけ??」と繰り返し何度も学習してきたことすら記憶を喚起することができず、そのまま試験終了。非常に悔しい思いをしましたし、10年以上経った今でも、その時のことは鮮明に覚えています。

敗因分析をした結果、試験前に「絶対に落ちることができない」と気負ってしまった結果、本来のパフォーマンスを発揮することができなかったと結論付けました。その経験を踏まえ、試験を受ける際には「絶対に落ちることができない」とは絶対に思わないようにしております。

本試験会場にて

結果報告

そろそろ僕の試験結果について報告いたします。ここまで読んでくださった方の興味関心は、僕自身の結果についてだと思います。

自分の番号を見つけることができました!

20代の時の借りを返すことに成功しました!

さいごに

以上、行政書士試験の勉強方法について紹介いたしました。

この試験、合格率が10%前後ということもあって、SNSやYouTubeなんかを見ていると

「難しい試験です」

というコメントを見聞きします。

決して簡単な試験ではないことは確かです。ですが、絶対に合格できない試験ではありません。

合格率10%って、そこまで悲観する数字ではないと思っています。前述しましたが、僕が旧司法試験を受けていた頃の合格率は1%台でした。それに比べれば遥かに合格の門は広いです。

これから勉強を開始される初学者の方、リベンジ組の方、合格できると信じて試験日まで勉強を続けて下さい。

そして最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。本稿を読んでくださった行政書士試験受験生の皆さんが合格を勝ち取れるよう願ってやみません。

それでは!

*1:ただし、行政書士試験向けの講座ではなく、司法試験予備試験用の講座です。具体的には、アガルートアカデミーの総合講義300を利用しました。以下同じです。